向こう岸

最近はもっぱら同人イベントの参加記録

第51回日本SF大会VARICON2012に参加

2012/07/07(土)と2012/07/08(日)に開催された第51回日本SF大会VARICON2012に参加する。会場は北海道夕張市の「合宿の宿ひまわり」。自分にとっては初の北海道入り、本州脱出、飛行機搭乗の機会となった。前後の07/06(金)と07/08(土)に仕事の休みを取り移動日に当てた。今回は開催地が開催地ということで参加者・ゲストは少なめ、企画数も少なめというというこじんまりした大会であったが、前後の移動も含めて今回も楽しい大会だった。

札幌への移動(07/06(金))

羽田空港から新千歳空港までANAの飛行機で移動する。前述の通り人生で初めて飛行機に乗った。そういうわけで事前にネットでチケットを買うときや手荷物検査や搭乗手続きの勝手が分からず手間取る。
新千歳空港内でジンギスカンを食べて、JR北海道の快速「エアポート」で札幌に移動する。JR北海道は列車の最後に停まる駅を「終点」ではなくて「終着」と言うようで、微妙な違いが面白い。また移動中に景色を眺めていると、とくにちょっと古めの家屋では屋根に登る階段や煙突があったり、屋根が真ん中側に下っていたり、瓦がなかったりと自分の馴染みのある家屋とは違った様式に気づく。
札幌で半日ほど時間があるので軽く観光し、JRタワー展望室、札幌市時計台羊ヶ丘展望台北海道大学を回る。全般的に開拓の歴史が伝わってきたが、アイヌから見たらどうなのか、というのはちょっと気になった。北大はとても大きいキャンバスで、歴史ある建物も多く札幌駅から近いこともあり観光地としても機能しているようだった。そのため美観に気をつかっているのか、サークルの立て看板やポスターをほとんど見かけなかった。
札幌内の移動に使った市営地下鉄はレールが誘導用に1本のみ、そしてゴムタイヤで推進という格好で、通常の車幅だけど新交通みたいな変わった形式であった。
夕食は北海道ということでラーメンをとる。市内のホテルで一泊する。なぜかツインルームでひろびろ。

夕張への移動(07/07(金))

まず札幌駅から特急「スーパーとかち」で新夕張駅まで向かう。新夕張からはワンマン1両の気動車夕張駅に向かう。新夕張から夕張までの列車は、数時間に1本という少ない本数で、古めの車両のエンジンの音がうるさくローカル線の趣きがあった。夕張駅到着後は駅前で昼食を取り、会場へ徒歩で向かう。

SF大会参加(07/07(土)、07/08(日))

開会前

プログラム開始よりだいぶ早く会場についた。受付後は割り当てられた部屋で同室の人と話をしたり仮眠をとったりして、夕方までしばらく休憩する。開催地が北海道ということで初めて参加した地元北海道在住の人も結構いるようだ。会場は廃校になった高校をリフォームして合宿施設として利用しているもの。宿泊部屋にはエアコンがなく、石油暖房はあり二重窓がありというあたりは北国らしい。洗面所・トイレ・風呂は共用で、トイレがウォシュレットなのはありがたい。事前の連絡ではアメニティはないとのことだったが、サービスしてもらったのか浴衣・タオル・バスタオル・歯ブラシと一通り揃っていた。

開校式&星雲賞授与式

開校式の会場は体育館。式の開始前はSF大会校歌?をアカペラで初音ミクが歌っていた。開校式は市長挨拶でのメロン熊登場からの流れのインパクトが大きかった。そして星雲賞は大体予想通りの結果であった。ただし自分は新しい作品を追っかけていないので投票していない。

夕食と入浴

企画が始まる前に夕食と入浴を済ませる。夕食はバイキング形式で、合宿施設ということもあってか結構腹にたまるメニューであった。風呂は温泉ではないがそれなりに大きい浴槽だったので良し。

1コマ目 「翻訳者vs 挿画家、海外SFを語る」大森望 vs 鷲尾直広

今回の星雲賞アート部門受賞者である鷲尾さんに大森さんがいろいろ尋ねる、といった感じの企画。鷲尾さんの手がけている作品はいくつか見ていたが名前を気にしていなかったので、今後は意識して見てみたい。

2コマ目 ビデオゲームの保存と歴史と未来

NPOゲーム保存協会の活動に関する発表。いかにゲームのオリジナルを動作する状態で保存するか、その苦労がよく伝わってきた。

3コマ目 大森望星雲賞メッタ斬り!

今回の星雲賞受賞者によるオフレコ座談会。吾妻ひでお本で受賞した河出書房の編集者さんがなかなかいいキャラをしていた。

深夜から朝

眠気に耐えられそうもないので4コマ目はパスして部屋で寝る。起床後はシャワーを浴びてから朝食をとる。朝食もバイキング形式。

閉校式

暗黒星雲賞メロン熊が受賞した。受賞者の登壇と降壇が会場を沸かせる。

夕張探索

電車が来るまで時間があったので、駅から山奥の方にある市役所の方面へ徒歩で向かう。おそらくもっとも人が集まるであろう市役所の前でも廃屋があったりと強烈な過疎があまりにもよく分かる。その割に道路は立派だったりする。時間的に石炭博物館までは辿り着けず、キャラメル工場のあたりで引き返す。

帰還その1 青森まで移動(07/08(日))

帰還では鉄道を使った。事前にJR目黒駅のみどりの窓口で切符を買ったのだが、別地方からの長距離で複数の特急と新幹線を乗り継ぎ、特急から新幹線への日をまたぐ乗り継ぎ割引も付く、という面倒くさい注文のため発券までえらく時間がかかった。
大会当日中に夕張から新夕張まで普通列車で出た後、青森まで特急「スーパーとかち」(新夕張から南千歳)「北斗」(南千歳から函館)「スーパー白鳥」(函館から青森)と特急を乗り継いで移動する。北海道の一部を移動して青函トンネルを通過しただけだが半日を用し、北海道の広大さを感じる。函館から青森の間では、新幹線の工事らしい光景を何度か見かけた。
青森駅についたのは夕方。大通りを歩いてホテルへと向かったが人通りは少なめでビルも空きテナントをかなり見かけた。青函トンネル開通により人が泊まらず通過するようになったためだろうか。
列車内で調べたところ、青森はオタク的には不遇の地のようであった。そんな中で見つかった青森唯一?のメイドバーに夕食後に行ってみた。一般的なメイドカフェ/バーと違って、オーナーのメイドさんが一人で切り盛りしているバー。せっかくなので現地の若いオタクと軽く話をしてみた。オーナーもお客さんも最近の若いオタクらしくリア充でもあるっぽい感じだった。
日が変わるころホテルに戻り就寝。前泊とは逆にちょっと部屋が狭いが問題はなし。

帰還その2 帰宅(07/09(月))

昼前に青森から新青森まで1駅移動する。北海道でも青森でも気動車の乗車口にはステップがあり、理由が気になったので調べてみると、気動車は床下の装置が多くて床が高くなるかららしい。新青森からは東北新幹線を利用して東京まで戻る。折角なのでE5系の「はやて」に乗る。前日に長時間特急に乗っていたということもあり席が広く感じる。降車時に切符を席に忘れるというポカをやらかすが無事回収する。