向こう岸

最近はもっぱら同人イベントの参加記録

第49回日本SF大会TOKON2010に参加

第49回日本SF大会TOKON2010に参加した。
以下、各企画などについていろいろと感想を書いてみる。

会場への移動

東京大会ということで、自宅から一時間半弱で会場に辿り着けた。また、最寄り駅から会場はすぐということで迷いようがないのがありがたかった。

開会式

映画男のパロディでボトムズ男による撮影に関する注意が流れる。最近はustreamなどの登場により会場外にも面白さを伝えることが出来るようになったが、肖像権の問題はもちろんのこと、オフレコ話がしにくくなったという点では難点もある。
今回は開会式にて星雲賞が発表された。今年もまたほとんど読んでいないが、結果に意外性はあまりない。そして特別賞は柴野拓美さん。この人がいなかったら我々はここにはいなかった。

追悼 柴野拓美

私の生まれる前のSFファンダムに関するエピソードを聞くことが出来た。また、第一回SF大会を取り上げた当時のラジオ放送から、開会式での柴野さんのスピーチを聞くことができた。まさか記録が残っているとは。

非実在青少年問題

基本事項に加え、6月の否決以降の動向について話があった。また、非実在青少年問題に限らない規制問題の背景として、最近は世間に認知されてきたアニメ・マンガ等のオタク文化に対する理解の問題として、作品/作家/ファンを「良い」ものと「悪い」ものに分離可能であるという誤解があるのではないか、という解説がなされた。

SFと格闘技

いろいろな格闘技について、実戦の視点から実技を交えて語られた。ルールのない実戦では「構え」てはいけないことがよく分かった。最初を聞き逃したが、全体として特にSFの話はなかったようだ。

人型ロボットのひみつ

産業総合研究所の女性型ロボットHRP-4の近況やホビーロボットの動向について語られた。特に印象的だったのは人型ホビーロボットの制御ソフトである「v-sido」(http://vsido.uijin.com/)の紹介だった。これはポインティング操作によりサーボモータ制御をリアルタイムで行うというもので、ホビーロボットを実際に触ったことのない自分でも凄さが伝わってきた。

3Dプラネタリム

見るのは2回目だがやはりすごい。囲い込まれるのは全天型ならでは。

桃井はるこSFライブ

声優のライブを実は初めて聴いた。本人作詞の曲やMCを聞くとご本人のオタクなそして真摯な性格が伝わってくる。
一般公開枠でやって来たモモイスト達の盛り上がりが凄かった。
SF大会初参加というのは結構意外だった。

やおいパネルディスカッション〜やおい評論家パネル

やおい・BLについて、「研究」の面から語られた。やおいにしても作品研究というものについても知識を持たない自分であったが、興味深く聞いた。

閉会式

閉会式では各種賞の授与式が行われた。
暗黒星雲賞のコスプレ賞でははやぶさコスプレの女性が受賞。2位はイカロスコスの女の子ということで、人工衛星姉妹?がそろい踏み。イカロスは暗黒星雲賞実行委員長の娘さんだそうだ。
ちなみに自分は化物語の「八九寺真宵」の女の子に投票したのだが、どうやら山本弘さんの娘さんとのとこで驚いた。

星雲賞の授与式では、海外短編賞のイーガン「暗黒整数」訳者の山岸真さんが登壇したが、しかしやはり翻訳作品や風貌からはTwitterでの数々のアニメネタ発言に結びつかないのであった。
興味深かったのが、「サマーウォーズ」へのメディア賞授与式でのスピーチだった。細田守さんが人工衛星はやぶさ」を知ったのは、2年前の「時をかける少女」の受賞による星雲賞授与式にて、自由部門の「M-Vロケット」の受賞を見た時であったとのこと。そこからサマーウォーズ作内の「みちびき」登場に繋がったそうだ。

閉会式の最後は第一回SF大会開会式での柴野拓美さんの言葉でしめくくられた。

みなさん、隣の人の顔を見てください。その人もSFが好きなんですよ。*1

今後の大会

次回の静岡大会、そして再来年の北海道夕張市での大会まで申し込んでしまった。夕張にどうやっていけばいいのかよく分からない。
また、ローカルコンのHALCONの次回開催地が、自宅から数駅という場所でこれは参加しない訳にはいかない。
帰宅してからネットを見ると、大会に参加していない人からこんな企画があるなんて知らなかった、という声をいくつか見かけた。SF大会は結構なんでもありで、そんなに敷居は高くない(参加費はともかく)ことをもっと知られてもよいと思う。

*1:記憶に頼って書いているので一部違いがあると思われる